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サロンにおける感染症対策と働き方改革

サロンにおける感染症対策と働き方改革 ママ美マガジン
2020年に4月7日に緊急事態宣言が出され、サロンを取り巻く環境は大きく変化しました。緊急事態宣言の解除となった後も、各店舗が感染症対策と向き合いながら営業していく必要があります。今回のママ美マガジンではサロンにおける感染症対策と、従業員を守るための働き方改革の導入について触れていきます。
感染症とは
 ウイルス、細菌等の病原体が人、動物等の宿主の体内に侵入し、発育又は増殖することを「感染」といい、その結果、何らかの臨床症状が現れた状態を「感染症」といいます。病原体が体内に侵入してから症状が現れるまでには、ある一定の期間があり、これを「潜伏期間」といいます。
 感染症が発生するためには、病原体を排出する「感染源」、その病原体が宿主に伝播する(伝わり、広まる)ための「感染経路」、そして病原体の伝播を受けた「宿主に感受性が存在する(予防するための免疫が弱く、感染した場合に発症する)こと」が必要です。「感染源」、「感染経路」及び「感受性が存在する宿主」の3つを感染症成立のための三大要因といいます。
 (厚生労働省 保育所における感染症対策ガイドラインより抜粋)
 感染症対策においては、これらの要因のうちひとつでも取り除くことが重要です。特に、「感染経路の遮断」は感染拡大防止のためにも重要な対策となります。
 美容室では主に、「飛沫感染」、「空気感染(飛沫核感染)」、「接触感染」の三つの感染経路に注意しなければなりません。
感染症とは
各感染経路の概要
飛沫感染
飛沫感染
感染している人が咳やくしゃみ、会話をした際に病原体が含まれた水滴(飛沫)が口から飛び、これを吸い込むことで感染します。飛び散る範囲は1~2m。
感染対策の基本

病原体を含む飛沫を吸い込まない。

主な病原体

細菌:A群溶血性レンサ球菌、百日咳菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌 等
ウイルス:インフルエンザウイルス、RSウイルス 、アデノウイルス、風しんウイルス 等

空気感染(飛沫核感染)
空気感染(飛沫核感染)
感染している人が咳や会話等をした際に口から飛び出した飛沫が乾燥し、病原体が空気中を漂います。どんなに広くても同じ空間を共有するだけで感染する可能性があります。
感染対策の基本

「発症者の隔離」と 「部屋の換気」

主な病原体

細菌:結核菌 等
ウイルス:麻しんウイルス、水痘・帯状疱しんウイルス 等

接触感染
接触感染
感染源に直接触れることで伝播がおこる感染(握手等)と汚染された物を介して伝播がおこる間接接触による感染(ドアノブ、手すり等)
感染対策の基本

手洗いなどで手指を清潔に保つこと

主な病原体

細菌 :黄色ブドウ球菌、肺炎球菌 等
ウイルス :ノロウイルス、ロタウイルス 等

※厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」等 参照
サロンにおける具体的な感染症対策
サロンにおける具体的な感染症対策

 サロンの衛生管理については「理容所及び美容所における衛生管理要領について(昭和五六年六月一日 環指第九五号)」にて定められ、平成22年に一部改正されています。
参照はこちら
 美容室は、その業務の性質上、お客様と長時間接していなければならず、ソーシャルディスタンス(フィジカルディスタンス)の考え方における、人的接触距離の確保が難しい業態です。そのため、感染対策は徹底しなければなりません。以下は、東京都美容生活衛生同業組合が必須の衛生対策として挙げているものです。

  • スタッフのマスク着用
  • スタッフ出勤時の体温・体調チェック
  • 手指消毒の徹底
  • 美容器具等の消毒の徹底
  • ドアノブ、トイレ、椅子など、手の触れる場所の消毒の徹底
  • 店内の頻繁な換気
  • 店内の人数が増えないように(密集回避)、事前予約の周知及び管理、当日来店のお客様の対応管理等
 また、これらの感染症対策以外でも有効な手段はあります。例えば、一部の施術を行う際には、フェイスシールドを用いることなども有効です。特に、シャンプーやまつ毛エクステンションの施術を行う際などは、お客様と美容師との距離が否応なく近くなるため、双方の感染リスクを下げるためにも着用を検討するとよいでしょう。その他、通常時よりも席数を少なくすることや、トイレの温風乾燥機の使用を取りやめる、ごみの廃棄方法の見直しなども行うと良いでしょう。
 その他、ご来店いただくお客様にも以下にご協力をいただくようにしましょう。
  • 来店時の手指消毒
  • 来店時の体温チェック(非接触体温計など)またはその申告
  • 店内でのマスク着用の推奨
  • 強い倦怠感など、コロナウイルス感染症状の可能性がある方の来店自粛
 そして、感染症対策に取り組んだ場合、各サロンはお客様に向けて、店頭やWEBサイトやSNSなどで、各美容室が取り組んでいる対策を発信していく必要があります。
 対外的に、自サロンの取り組みをアピールすることで、お客様と従業員に安心感を与えることができます。
感染症対策のための働き方改革
感染症対策のための働き方改革

 感染症の拡大を防止するためには、各サロンの働き方も見直していく必要があります。
 各サロンのオーナーはテレワークや時短勤務を導入することで、従業員とお客様の双方を守れる美容室にする努力をし、求職者の方は自分が働いたときに守ってくれるサロンであるかを確認してみましょう。

就業環境の確認

 まずは、自サロンにおける感染症対策の現況を調べるところから始めなくてはなりません。厚生労働省が、職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリストをHP上にアップしています。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000617721.pdf
 一般企業向けですが、美容室にも通じる点がありますので、一度、サロンの状況を確認してみましょう。

テレワークの導入
 美容師とテレワークは、相性が悪いように感じてしまうかもしれません。しかし、現在、美容室では予約サイトに関する業務や、宣伝用のSNS、WEBサイトの更新などの業務があり、テレワークが可能な業務として切り出すことができます。テレワーク可能な業務をテレワーク化し、在宅勤務を導入することで出勤の抑制につなげましょう。国や東京都では、テレワークに関する助成金事業を実施しています。ぜひ、導入を検討してみましょう。
時短勤務等の導入
 短縮営業や事前予約の徹底、シフトの見直しなどにより、サロン内にいる美容師の人数を減らすことで、密集した空間をつくらないことが、感染拡大の防止に繋がります。
就業規則の見直し
 感染症が拡大し、保育園や幼稚園、小学校が一斉臨時休業になった場合、子育て中のママ美容師などは、一時仕事を休まなければなりません。その際の賃金や休暇についての規定等を就業規則に定めておくとよいでしょう。
メンタルヘルスケアの取り組み

 感染症拡大により、スタッフが精神的な不安やストレスを抱えてしまった場合、経営者やマネージャーは、従業員の抱えるメンタルの問題を解消していく必要があります。
 BA東京ではメンタルヘルスEAPプログラムをホームページ上で公開しています。
http://www.beauty-city.com/eapprogram/
 また、2020年度中にはBA東京美容コンソーシアム主催でのメンタルヘルスケアの方法を学ぶための講習会が開催される予定です。

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