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【支援先サロン取組紹介】株式会社ピープル

支援先サロン取組紹介 株式会社ピープル 支援先サロン取組紹介
【取材・執筆協力】 株式会社ピープル・東京都美容生活衛生同業組合

BA東京美容コンソーシアムは、公益財団法人東京しごと財団から「団体別採用力スパイラルアップ事業」を受託し、支援先25サロンを対象に支援を行っています。
この度、支援先サロンである株式会社ピープルの高橋潔先生にインタビューを行いましたので、今回はそのインタビュー内容をもとに、サロンの特徴や、採用の現況などについて、好事例としてご紹介します。

株式会社ピープルは東京都中央・西部地域に33サロンを展開。スタッフ数も総勢300名を超えており、個人店が多い美容業界の中では、大きく展開しているサロングループであるといえる。運営するブランドは「Hair Garden Resort」「VAN COUNCIL」「truth GARDEN 」「Airily」の4つ。それぞれのブランドが、営業コンセプトである「元気さ」「やさしさ」「オシャレさ」をお客様にお届けできるようなお店作りをしている。それぞれの店舗が地域に根差した美容室であるから、客層も幅広く、老若男女が訪れる人気店だ。

株式会社ピープル

「スタッフの働く環境日本1番」がキャッチコピー

株式会社ピープルのスタッフの年齢層は幅広い。20代前半のスタッフもいれば、60歳以上のスタッフもいる。新卒採用のスタッフもいれば、中途採用のスタッフもいる。グループスタッフの3分の1以上が家庭を持つスタッフであるという。家庭を持っても働けるように取り組んできた成果だろう。長期定着、特に女性美容師を定着させるためには、結婚・出産後も安心して働くことを可能とする環境作りが必要だ。株式会社ピープルでは、福利厚生や保険等、一般的な企業と同じような環境を整え、扶養範囲内での勤務などライフスタイルに合わせて雇用条件を提案できるようにしている。また、近年はパートタイマーの雇用率も高くなってきているが、株式会社ピープルにおいては、その方たちの定着率も時間生産性も良い数字であるという。理由としてはパートタイマーであっても、福利厚生の充実や、歩合を給料に追加するなどをしていることで、モチベーションアップにつなげているからだそうだ。あわせて、ここ1年間で短時間正社員制度も浸透してきており、多様な働き方が実現できている。家庭環境は人それぞれであり、それぞれの人にあった多様な雇用の仕方をピープルは年々取り入れているのだ。
ただ、同時に注意していることもある。それは大きいグループ美容室であり、様々な働き方・人材があるからこそ、社員間の不和が無いようにしなければならないということ。他人の働き方に不平不満が出ないように、ベーシックな雇用環境は常にレベルアップを続けていく意識を持ち続けているそうだ。

採用状況とピープル式の社内教育

株式会社ピープルの採用は現状上手くいっている。今年度も26~27人の採用に成功したそうだ。新卒採用した後に問題になるのは教育の面だが、株式会社ピープルではピープル式ともいうべき社内教育体制を構築している。具体的には、新卒で採用されたスタッフは、キャリア研修のための導入研修として、事業内訓練を年間通して204時間組んでいる。この中には、新しく入ったスタッフ全員で受ける技術講習などもあり、仲間意識を持ちながら成長できることもウリだという。講習の内容はどれも現場で役立つものであり、この研修のおかげで、多くの新卒スタッフが、3年を待たずに1~2年の期間で、スタイリストデビューができるようにしている。これは、早く稼げるようになりたい新卒のスタッフからすれば、かなり魅力的に映るはずだ。

株式会社ピープル

女性が生涯輝ける美容室

「美容業界は女性が輝ける業界なので、最低限、長く働ける環境を作って、生活を守り続けてあげたいという意思がある。ちゃんと働けば子供も養っていけるし、大学にだって行かせられる。働いてもらう以上はそうありたい」
高橋潔先生は女性の働く環境作りについて、インタビュー中にそう話した。
株式会社ピープルにおける女性スタッフの比率は全体の7割程度で、女性活躍推進のために管理職も全体の3割程度が女性であるという。管理職の仕事としては、店長やレセプションのトップ等を任せているそうだ。在籍する女性美容師の中には、数多くのママ美容師が在籍しており、産休・育休を取得したスタッフの8割以上が復職している。結婚相手の転勤等の都合に合わせての退職者が少数いる程度だ。出産経験があるスタッフが多いので、産休・育休の相談もしやすく、職場内での理解も得られやすい。女性が生涯輝ける環境がしっかりと整備されている。

コンソーシアムの事業について

働き方改革と女性活躍推進というテーマに魅力を感じたのはもちろんのこと、コンソーシアムの事業に従業員を参加させることで、新しいキャリアとして身に着けてほしいという気持ちがあったという。今までのトップダウンでの組織作りの難しさを感じており、女性活用のことを考えると、必然的に、個々人の特徴や多様性を生かした構築をする必要性を感じていたとのこと。実際に事業に参加してみると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、従業員の講習会への参加が難しかったものの、コンサルタントから様々な提案を受けて、自社の働き方を見つめなおす機会につながったという。

今後の展望について

様々な状況が重なって、美容師の働き方はよくなってきている。その反面、面貸しサロンや業務委託といった新たな働き方が台頭してきている。個人的な考え方になってしまうが、長く美容師として現場で働いてもらうためには、多様な働き方に対応しつつも、雇用にこだわっていきたいという考えが今はある。だからこそ、従業員が働きやすい環境を整えて、どうしたら従業員に生涯夢を与えられる企業としてあれるか、今後も努力していきたい。高橋先生は企業としての今後について、そう話した。
「ピープル」とは人間を意味する言葉だ。当たり前なことだが、企業は人材から成り立つ。多様な人が集まり、自分らしく生きていくために働く場所が企業だ。株式会社ピープルは、人が生涯輝くことが出来る企業であると、そんな気がした。

【取材協力先】 株式会社ピープル 高橋潔先生 http://www.people-brand.com/
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